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2020.11.22BLOG

研修効果測定  ~なぜ、効果測定の領域が進化してこなかったのか?~

研修効果測定の領域は、私がこの業界に入って15年以上経ちますが、ほとんど発展することがありませんでした。

実際に行われている研修の評価は、
・受講者のアンケート結果
・受講者の定性コメント
・人事の皆様からの評価、印象
大体こんな感じです。

ですので、研修の講師をやっている人間は、これらの数値や印象を上げるための工夫をしたりしています。
そして、これらの数値を上げるためのコツを雄弁に語る研修講師の方もいます(←ヤバくないっすか?)。
研修ベンダーもそれがわかっているので、印象の良いことを言ったり、無駄に褒めたり、厳しいことやキツイことを伝えなかったりしています。

なにこれ・・・、本当に意味あるんすか?

そもそも研修の評価って、
・研修をきっかけにして、受講者がどれだけ行動に移し、成果につながったのか?
で捉えるべきではないでしょうか。
この観点が脇に置かれていてフワフワした議論ばかりしているこの業界や環境に、私はずっと違和感を感じていました。

数年間、研修効果測定のことをずっと考え続け、2019年にようやくある程度の形にできたと思います。色々遠回りをしましたが、今思い起こせばシンプルな形になりました。
その話をする前に、そもそもなぜ研修の効果測定が難しいのでしょうか?
そこには3つのカベがあると思います。

①厳密性のカベ
人の成長は研修だけで決まるわけではない。前後の因果関係や環境によっても変わってくるので、特定するのは難しいはず。
②多様性のカベ
一人ひとりの成長の仕方はそれぞれ違うはず。であれば、一人ひとりの成長を吟味、精査していくことは難しいはず。
③再現性のカベ
人の成長は“人”によって異なるのであれば。同じことを実施した際に同じような解が出るはずがない。

・・・本当に、おっしゃる通りです。

そこで考えました。一人ひとりに向き合うとするから議論が前に進まないのではないか。一人ひとりの成長はこの”3つのカベ”のため追えません。
ただ、実施した研修がどれだけ行動を起こした研修だったのか、この議論は進められるのではないでしょうか。

人の成長による研修効果測定の不確実さは認識しながらも、研修効果測定のトライ&エラーを重ねてきた結果を、今後お伝えしていきます。

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