みなさんこんにちは!スタンス古田です。
最近は特に、昇格者の方々やこれからリーダーを目指す次世代リーダー向けの研修に登壇する機会が続いています。
日々、受講者のみなさんと泥臭く向き合う中で、僕たち自身にとっても深く考えさせられる強烈な「気づき」がありました。今回は、現場で葛藤しながらも力強く突き抜けていく人たちの共通項について、書いてみました。
今回もいくぞ~
テッテレー!
▼現場に溢れる「さまざまな『不』」と、人間としてのリアル
研修という場を通じ、受講者のみなさんの本音にじっくりと耳を傾けてみると、そこには想像以上に多くの「不」が存在していることに気づかされます。
-
会社の方向性や経営陣に対する「不信」
-
変化の激しい時代において、自分のキャリアや自社の未来に対する「不安」
-
昇格に伴い、一家の大黒柱として、あるいは一人の大人として背負う「(不は掛かっていないけれど…涙)家族からのプレッシャー」
もちろん、前向きで希望に満ちた素晴らしい意見もたくさん飛び出します。ただ同時に、誰もがこうした複雑で生々しい感情や葛藤を抱えながら、日々の慌ただしい業務と生活を必死に生きているんですよね。まずはその「リアルな感情」を包み隠さず開示してもらうこと。それが、僕たちの研修のスタート地点でもあります。
そんな中、とある企業の研修で、非常にチャレンジングな「新しい試み」を行いました。
昨年、一昨年に同じ研修を受講し、現場で成果を出し続けている「研修の先輩(卒業生)」3名にゲストとしてお越しいただき、パネルディスカッションを実施したのです。
あえて完璧な回答を用意せず「問い」だけ事前に3名に投げて、当日応えて頂く。僕も回答を知らず、本音のライブ感を大切にしました。
彼らが語ってくれたのは、研修受講後の自分自身の内面的な変化と、それぞれの現場で具体的にどのような泥臭い取り組みをしてきたのかという「生々しいストーリー」でした。
これが、本当に、本当に素晴らしかった。
かつては同じようにモヤモヤとした「不」を抱えていたはずの彼らが、自らの葛藤を乗り越え、自社を動かす当事者として胸を張って語る姿。その言葉の重みと熱量に、会場の空気は一変し、聴いている受講者はもちろん、ファシリテーターである僕も胸が熱くなりました。
「……あれ、僕(古田)の存在、もういらないんじゃないか?」
本気でそう思ってしまうほど、心が揺さぶられる最高の場になったのです。
▼成長し続ける人が持っている「共通項」──PL思考とBS思考の違い
この企業様をはじめ、研修を通じて「ググっと一皮むけて急成長する人」を観察していると、ある共通項(共通の思考アルゴリズム)があることに気づきました。
それは、自分のキャリアやビジネスにおける行動を「PL(損益計算書)」で捉えているか、「BS(貸借対照表)」で捉えているかという違いです。
1. 伸び悩む人:「PL的バランス調整」のプロ
なかなか壁を破れない人は、自分の労働を「PL」の概念で無意識に計算しています。
-
売上(収益): 会社から支払われる給与・年収
-
費用(コスト): 自分が投下する時間・労働力・精神的エネルギー
彼らは、「自分がもらっている給料(売上)」に見合った分だけ仕事をしようと自分で勝手に判断し、その枠組みを超えないように上手に調整します。投下する時間やエネルギーが給料に見合わないと感じると、「損をしている」「赤字だ」と判断し、守備範囲を狭めてしまうのです。
一見すると「自分を損させない賢い働き方」に見えますが、これは自分の成長機会を自ら摘み取っている状態と言えます。
2. 爆発的に成長する人:「BS的アセット蓄積」のプロ
一方で、一気に化ける人は全く逆の思考回路を持っています。
彼らは「もらっている給料に見合っているか」なんて、良い意味でこれっぽっちも考えていません。仮に投下する時間や負荷が大きく膨れ上がったとしても、「守備範囲を広げるチャンスだ」と捉えて飛び込んでいきます。
なぜか? 彼らは自分の行動を「BS(資産)」を増やす投資だと知っているからです。もしくは、誰もやらないのであれば私がやる、という強い使命感を抱いています。
目の前のPLが一時的に赤字(給与以上の過剰な労働や負荷)になったとしても、そこで得た泥臭い経験、周囲からの信頼、広がった守備範囲、新しく身についた視座は、すべて「自分という人間のBS(資産)」として蓄積されていきます。
そして面白いことに、積み上がった圧倒的な「BS(資産)」は、時間を置いて必ず将来の巨大な「PLの売上(市場価値、成果、評価、大きな仕事)」となって自分に返ってくるのです。
▼誰だって最初は「腐りそう」になる
こんなことを偉そうに書いている僕自身も、かつて組織の一員として働いていた頃は、彼らの気持ちが痛いほどよく分かります。
周りや会社に対する不満で心が腐っていた時期もありましたし、特に結婚して家族を抱えた直後などは、「これから自分はどうなっていくんだろう」「家族を守っていけるだろうか」と、夜も眠れないほどの強い不安に押し潰されそうになっていました。
「損をしたくない」「自分の立場を守りたい」とガードを固めたくなる気持ちは、人間としてごく自然な感情です。
だからこそ、なおさら思うのです。
本当にできる人、突き抜けていく人というのは、決して特別な天才なのではなく、「『ここまでが自分の仕事』と線引きするのをやめた人」なのだと。
彼らは、自分の保身や損得勘定を一旦横に置き、「みんなのために」「顧客のために」「会社を良くするために」と、リスクをとって先んじて行動を起こします。その「一歩踏み出す覚悟」こそが、結果としてその人自身の人生を一番豊かにしていくのです。
あぁ、若い時にこんなことを知っておけばよかった…。
▼人はいつからでも変われる
今回のパネルディスカッションでかつての受講生が見せてくれた圧倒的な変化と成長は、僕たちスタンスにとっても大きな勇気となりました。
「僕たちが届けている言葉や場は、確かに人の心を動かし、その人の行動を変え、人生を前に進める力になっている」
そう強く実感できたことは、何よりの財産です。この場を借りて、素晴らしい背中を見せてくれた卒業生のみなさん、そして日々葛藤しながらも前を向こうとしている受講生のみなさん、そして、意志あるご担当の皆様、心からの感謝を伝えたいと思います。
本当にありがとうございました。
あなたの今の働き方は、「PL」で計算していますか?
それとも、未来の「BS」に投資していますか?
もし今、現場で「不」を抱えてモヤモヤしているなら、まずは自分の守備範囲を少しだけ広げて、誰かのために先んじて動いてみてはどうでしょうか?
その泥臭い一歩が、あなたの「言葉と行動に磁力」を宿らせる第一歩になるはずです。


